青森県の県庁所在地である青森市。青森県の中で人口が最も多い青森市の保育施設に転職しようと考えている保育士さんもいるのではないでしょうか。しかし、実際に働くなら、事前にその地域の平均給与や年齢などを知っておきたいですよね。今回は、青森市を含む青森県の給与事情や保育士不足を解消するために行なっている取り組みなどを詳しく解説します。
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■目次
青森市の保育施設数や待機児童数
青森市は、市内で働く保育士さんに向けて支援を実施しています。
どのような事業があるのか見ていく前に、まずは働くうえで知っておきたい青森市の保育施設数や定員数、待機児童数などを確認してみましょう。
保育施設数
認定こども園などを含む青森市の認可保育施設数は、2021年8月時点で114園となっています。
認可外保育施設の数は、2022年4月時点で院内保育所などを合わせて17園です。
定員数
2021年4月時点、青森市の認可保育園の定員は3465人です。
院内保育園やインターナショナル幼稚舎など認可外の保育施設の定員は、2022年4月時点で夜間を除いて434人となっています。
待機児童数
2023年4月時点で、青森市では待機児童は発生していませんでした。
保育所での一時預かりや認可外保育所の設置など、さまざまな保育施設を利用できるよう取り組んできたことにより、待機児童の解消にいたったようです。
青森県の保育士の現状
正社員やパート保育士として働く際、働いている方の年齢層や年収などに注目しながら求人情報を見ることもあるでしょう。
ここでは、厚生労働省が発表した令和4年賃金構造基本統計調査をもとに、青森市を含む青森県の保育士さんの給料や勤続年数などを、全国平均と比較してみました。
青森県 | 年齢(歳) | 勤続年数(年) | 労働時間(時間) | 給与 (万円) |
賞与 (万円) |
平均年収(万円) | 労働者数(人) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性保育士 | 33.1 | 11.9 | 168 | 30.25 | 95.90 | 458 | 80 |
女性保育士 | 41.4 | 15.2 | 182 | 26.52 | 106.97 | 425 | 1390 |
全国 | 年齢(歳) | 勤続年数(年) | 労働時間(時間) | 給与 (万円) |
賞与 (万円) |
平均年収(万円) | 労働者数(人) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性保育士 | 30.5 | 5.7 | 166 | 27.79 | 70.82 | 404 | 16320 |
女性保育士 | 38.6 | 8.3 | 167 | 26.61 | 71.23 | 390 | 267870 |
青森県の保育士の平均年齢
青森県の保育士さんの平均年齢は、男性が33.1歳、女性が41.4歳です。
全国の保育士さんの平均年齢は男性が30.5歳、女性が38.6歳であることから、青森県では全国平均よりもベテランの保育士さんが働いていることがうかがえます。
青森県の保育士の平均勤続年数
青森県の保育士さんの平均勤続年数は、男性が11.9年、女性が15.2年です。
全国の保育士さんの平均勤続年数は男性が5.7年、女性が8.3年であることから、青森県では男女ともに長く勤める保育士さんが多いといえるでしょう。
青森県の保育士の所定内労働時間(残業時間は除く)
青森県の保育士さんの月平均労働時間は、男性が169時間、女性が182時間となっています。
全国の保育士さんの月平均労働時間は男性が166時間、女性が167時間であることから、青森県で働く保育士さんは男女ともに全国平均よりも勤務時間が長い傾向にあるといえそうです。
青森県の保育士の「決まって支給する現金給与額(給料)」
青森県の保育士さんの平均給料は、男性が30万2500円、女性が26万5200円です。
全国の保育士さんの平均給料は男性が27万7900円、女性が26万6100円であることから、青森県では男性保育士さんの給料が全国平均よりも多く、女性保育士さんの給料が全国平均よりもわずかに少ないことがわかります。
青森県の保育士の年間賞与その他特別給与額
青森県の保育士さんの年間賞与の平均額は、男性が106万3600円、女性が95万9000円です。
全国の保育士さんの年間賞与の平均額は男性が70万8200円、女性が71万2300円であることから、青森県の保育士さんの賞与は男女ともに全国平均よりもかなり多いといえるでしょう。
青森県の保育士の平均年収
平均給料と賞与額をもとに青森県の保育士さんの平均年収を算出したところ、男性が458万9000円、女性が425万2100円となりました。
全国の保育士さんの平均年収は男性が404万300円、女性が390万5500円であるため、青森県の保育士さんの年収は男女ともに全国平均よりもかなり多いことがうかがえます。
青森県の保育士の労働者数
青森県の保育士さんの労働者数は、男性が80人、女性が1390人です。
全国の保育士さんの労働者数は、男性が1万6320人、女性が26万7870人なので、青森県で働く保育士さんが全国に占める割合は男性が約0.49%、女性が約0.51%であることがわかります。
なお、今回紹介している数字は青森県全体の平均値であるため、青森市内で働く保育士さんのデータが気になる方は、実際の求人情報などを確認してみてくださいね。
青森市が実施する保育士向けの支援や取り組み
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青森市で正社員やパート保育士として働く際、どのような支援を利用できるのでしょうか。
ここでは、青森市で働く保育士さんも利用できる、青森市が実施している事業を紹介します。
保育士就職準備金貸付
保育士資格を持っていながら、保育士として働いていない方の再就職支援のために、再就職に必要な費用として最大40万円の貸し付けをするという事業を実施しています。
なお、青森県内の保育所等において2年間継続して働いた場合には、返還が全額免除される仕組みです。
未就学児を持つ保育士の子ども預かり支援事業利用料金の一部貸付
青森市内において保育士として従事した方が、ファミリー・サポート・センター事業、ベビーシッター派遣事業その他の子どもの預かり支援に関する事業を利用した場合、その費用の半額を貸し付けるという制度です。
貸し付け額は年間12万3000円が上限となっていますが、この制度を利用するには週20時間以上保育士として勤務するなどの条件を満たす必要があります。
青森県離職保育士届出制度
保育士資格を持っていながら現在保育士として働いていない方に対し、保育研修などの情報を無料で提供する制度です。
義務ではないものの、連絡先等を指定の窓口に届け出れば、保育士を離職した際に研修やセミナーの案内など、復職に役立つ情報を無料で受けることができます。
青森市が実施する子育て支援の取り組み
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青森市で実施されている子育て支援についてまとめました。お子さんがいる保育士さんは、どのような支援が行なわれているのか確認しておくとよいでしょう。
あそびにおいでよ!青森市子育てひろば
主に就学前の子どもや保護者を対象に、親子で楽しめる遊びを提供しているものです。
青森市で働く保育士さんやボランティアなどが、市民センターなどの公共施設で絵本の読み聞かせや子育て相談などを行なっています。
あおもり親子はぐくみプラザのプレイルーム
青森市は、子育て支援の一環として親子が自由に過ごせる場所を提供。ここでは、保育士さんが親子でふれあう遊びなどを紹介しています。
ほかにも子育て講座を開催し、父親向けの内容や、親子で体を動かしてリフレッシュできるようなイベントなどを行なっています。
青森市子育て応援隊
「あおもり子育て応援パスポート」を提示した子育て家庭に対し、事業に登録している店舗において割引や特典など、さまざまなサービスを提供する事業です。
利用できるのは青森県に住む18歳未満の子どもや妊娠中の方がいる家庭で、青森県内だけでなく、全国の協賛店で独自に設定されている割引サービスも提供しています。
このように子育て支援に積極的に取り組んでいる青森市は、保育士さんが知識を活かして働ける場所が多いエリアといえるでしょう。
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支援制度が充実した青森市で、保育士として働くことを検討してみよう
今回は、青森市の保育施設数や待機児童数、市で利用できる保育士さん向けの支援制度などをまとめました。
青森市は保育士を確保するために、さまざまな事業に取り組んでいます。保育士として再び働きたいと考えている方は、復職を支援する制度に目を向けてみましょう。
保育士バンク!は、全国の保育士さんの転職のお手伝いをしております。青森市で働きたいと考える保育士さんの転職も手厚くサポートいたしますので、この機会にぜひご登録ください。
出典:「保育所等関連状況取りまとめ(令和5年4月1日)」を公表します/こども家庭庁
出典:令和4年賃金構造基本統計調査/政府統計の総合窓口(e-Stat)
出典:保育士就職準備金貸付・未就学児を持つ保育士の子ども預かり支援事業利用料金の一部貸付/福祉ネットあおもり