保育士のミドルリーダーは、園長と現場で働く職員をつなぎ、現場の保育士を支える役割を担います。月額最大4万円の手当がつくだけでなく、2026年度から始まるミドルリーダーが活躍するための新制度もスタート。本記事では、ミドルリーダーの仕事内容や役割、給与アップの仕組みやなるための要件・研修内容、向いているタイプが分かる適性チェックなどで、さまざまな角度から紹介します。
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- ミドルリーダーとは:「副主任」「専門リーダー」の総称。現場と上層部をつなぐパイプ役
- なるには:経験7年以上+「職務分野別リーダー」経験+4分野(60時間)の研修修了
- メリット:リーダーシップが身につき、研修実績は転職後も有効。キャリア・給与アップの武器になる
保育士の「ミドルリーダー」は「副主任」と「専門リーダー」
保育士のミドルリーダーは、保育士のなかでの中間管理職に位置付けられ、保育園において欠かせない存在です。
具体的には、以下のような役職が「ミドルリーダー」と呼ばれます。
- 副主任保育士
- 専門リーダー
役職としては、以下のように園長・主任保育士のすぐ下に位置します。
(副主任保育士/専門リーダー)
このふたつのいずれかのポジションに着くには、以下の要件(なるための条件)が必要です。
■ 役職に就くための要件(共通条件)
- ・経験年数おおむね7年以上
- ・職務分野別リーダーを経験
- ・各役職としての発令を受けること
▼ 必要な研修要件の違い
ミドルリーダーは、経験年数3年以上でなることができる「職務分野別リーダー」としての経験を経て、さらに「マネジメント能力やリーダーシップ」を求められる段階といえそうです。
今後、保育士としてキャリアアップを目指している方はあらかじめ、どんな役割や仕事内容なのかを知っておくことで、ミドルリーダーになったときにもスムーズに業務をこなすことができるかもしれませんね。
ミドルリーダーとしての役割と仕事内容
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ここでは、ミドルリーダーの役割や仕事内容についてまとめました。
保育士の指導・取りまとめ役
ミドルリーダーは保育現場におけるリーダーとして、保育理念に基づいて、勤務する保育士を指導する役割を担っています。
そのためには、現場に立つ保育士さん一人ひとりの気持ちに寄り添いながらまとめるリーダーシップが求められるでしょう。
主任の補佐や代行
ミドルリーダーの仕事内容は、主任保育士の補佐として保育園の財務管理や行事運営など、業務は多岐に渡るでしょう。
また、主任保育士が不在の際には、代理として保育現場を取り仕切る役割も担うこともあります。
保育士と上層部のパイプ役
ミドルリーダーは、現場の保育士さんの感じている問題点を汲み、保育環境や人間関係の改善に配慮する必要があります。
主任保育士や専門リーダーとして保育士さんに助言することもあれば、上層部と現場の保育士をつなぐパイプ役として、現場の声を主任保育士や園長へ伝えることもあるでしょう。
ミドルリーダーが上司と現場の間に入ることで、保育士さんが上からの意向を抵抗なく受け入れることができます。
外部との連携・地域全体の質向上のための活動
ミドルリーダーは、園を代表して他の園や保育の専門家等の外部との連携を積極的に行うことが求められます。
2026年度からは国の方針として、「地域全体の保育の質向上」を掲げており、質向上のための取り組みを企画・実施するポジションとして、自園だけでなく外部との連携を重視した活動がすすめられそうです 。
具体的には、以下のような活動が期待されています。
- 園内・他園研修・公開保育の企画をたてて実施する
- 周辺地域の保育士同士の交流ができるよう、情報交換・学び合いの場を作る
- 保育の専門家からの助言をもらう
このように、これからのミドルリーダーは、地域全体の保育の質を底上げする、よりやりがいのある役割となりそうです。
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ミドルリーダーになるためのキャリアアップ研修
ミドルリーダーになるには、7年以上の保育士経験と職務分野別リーダーを経験したうえで、以下7つの分野の専門的な研修を受ける必要があります。
【注意】副主任と専門リーダーそれぞれの研修要件
ミドルリーダーには「副主任保育士」と「専門リーダー」の二種類があります。
どちらを目指すかで、それぞれ終了しなければならない研修が以下のように異なります。
とくに副主任保育士の場合は、2026年度から上記の研修要件が必須となります(2025年度中は経過措置として「3分野・45時間の修了もしくは研修修了見込み」でも可能)。
副主任保育士を目指す場合は、キャリアアップ研修が必修となるので、忘れずに受講しましょう。
ミドルリーダーに必要なキャリアアップ研修の内容
乳児保育(主に0歳から3歳未満児向けの保育内容)
乳児保育に関する理解を深め、適切な環境構成の方法や、子どもの発達に応じた保育スキルを学びます。
【研修で学ぶ内容】
- 乳児保育の意義
- 乳児保育の環境
- 乳児への適切な関わり
- 乳児の発達に応じた保育内容
- 乳児保育の指導計画、記録および評価
幼児保育(主に3歳以上児向けの保育内容)
3歳以上の幼児期にふさわしい環境づくりや、一人ひとりの発達に合わせた教育的な関わり方を習得します。
【研修で学ぶ内容】
- 幼児教育の意義
- 幼児教育の環境
- 幼児の発達に応じた保育内容
- 幼児教育の指導計画、記録および評価
- 小学校との接続
障害児保育
障がいのある子どもへの理解を深め、子どもの状況に応じた適切な保育計画を立てる力を身につけます。
【研修で学ぶ内容】
- 障害の理解
- 障害児保育の環境
- 障害児の発達の援助
- 家庭および関係機関との連携
- 障害児保育の指導計画、記録および評価
食育・アレルギー対応
子どもたちの健やかな食生活を支えるための食育計画の作成や、アレルギー対応についても学習します。
【研修で学ぶ内容】
- 栄養に関する基礎知識
- 食育計画の作成と活用
- アレルギー疾患の理解
- 保育所における食事の提供ガイドライン
- 保育所におけるアレルギー対応ガイドライン
保健衛生・安全対策
危険を防ぐ知識や適切な対処法を身につけ、子どもたちの健康と園の安全管理をリードする職員を目指します。
【研修で学ぶ内容】
- 保健計画の作成と活用
- 事故防止及び健康安全管理
- 保育所における感染症対策ガイドライン
- 保育の場において血液を介して感染する病気を防止するためのガイドライン
- 教育・保育施設等における事故防止および事故発生時の対応のためのガイドライン
保護者支援・子育て支援
保護者の気持ちに寄り添う相談援助や虐待予防の視点、地域の子育て支援を行うための専門性を高めます。
【研修で学ぶ内容】
- 保護者支援・子育て支援の意義
- 保護者に対する相談援助
- 地域における子育て支援 ・虐待予防
- 関係機関との連携、地域資源の活用
マネジメント
副主任保育士に特化した内容です。求められる役割と知識を理解し、マネジメント・リーダーシップの能力を学びます。
【研修で学ぶ内容】
- マネジメントの理解
- リーダーシップ
- 組織目標の設定
- 人材育成
- 働きやすい環境づくり
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ミドルリーダーに向いているのは?役職ごとのポイントと適性チェック
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現場で働く保育士を指導したり、フォローしたりする存在のミドルリーダー。ここでは、ミドルリーダーを目指している保育士さん向けに、求められる人物像や意識するポイントなどを解説します。
副主任保育士は「コミュニケーション」と「まとめる」能力
みんなの声を聞いて働きやすい職場を目指す
園長や保育士さんが、職場環境や人間関係などに問題を抱えている場合もあるでしょう。
現場での課題や改善点などをいちはやくキャッチしながら、より働きやすい環境や風通しのよい職場をつくりたいですね。ミドルリーダーとして保育士さんと園長、両方の声をしっかりと聞くことができるとよいでしょう。
主任保育士や園長の右腕として現場の業務をまとめる
行事の段取りやシフト管理など、みんながスムーズに動けるよう裏方で支える役割を担います 。
園長や主任の考えを現場に合う形で提案しながら、職員みんなが笑顔で働ける環境づくりにやりがいを感じる方に向いていそうですね 。
副主任保育士にはこんな人が向いている!適性チェック
専門リーダーは「保育指導」と「リーダーシップ」
保育のスペシャリストとして育成やアドバイスをする
「ずっと現場で子どもと関わっていたい」「保育をもっと極めたい」という先生にぴったりなのが、専門リーダーといえそうです。
乳児保育や保護者支援など、自分の得意分野を深めながら、後輩保育士にアドバイスやお手本を示したり、現場の困りごとを解決したりする現場のリーダーとなる存在でもあります 。
自分の知識を活かして、毎日の保育をよりよくしたいという保育士さんにおすすめです。
園や地域全体の保育の質向上を目指す
園の理念や方針を大切にしながら、より質の高い保育のアイデアを出すことが期待されています。
国の方針により、今後は他園の先生と情報交換したり、自園の取り組みを伝えたりする機会も増えていきそうです。
新しい学びを現場で活かしながら「保育の質の向上」を楽しく形にしていきたい方に適しています。
専門リーダーにはこんな人が向いている!適性チェック
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Q2. 最近「ミドルリーダー」ってよく聞くけど、2026年から何が変わるの?
これまでは「自園のまとめ役」がメインでしたが、2026年度からは「地域全体の保育の質向上」に力を入れることになりそうです。
他園の園内研修のサポートや公開保育の企画などを通して、ミドルリーダーの専門性やリーダーシップを地域で活かすことが期待されています。詳しく知りたい方はこちら!
これらは国の新規事業として、自治体向けの費用補助や、リーダー研修の経費、ミドルリーダー不在時の代替職員に関する費用などが、国から援助されるようになります。
Q3. リーダーシップに自信がなくても務まりますか?
ミドルリーダーになれると園長から言われた保育士さんは、じゅうぶんミドルリーダーとして自信をもっていいはずですよ!
それだけでなく、ミドルリーダーになるためのマネジメント研修では、事例検討やグループワークを通じて実践的な指導スキルを習得できる構成になっています。
日々の保育のなかで、今の自分にできることから目標を立てて挑戦してみましょう。
Q4. 研修を終えて転職したら、処遇改善手当はどうなる?
必要な勤務経験や研修修了の実績は、転職しても消滅しませんので安心です。
ただ、手当をもらうためには、転職先の園でミドルリーダーとしての発令(園長などから任命されること)がなければ役職には就けません。
ミドルリーダーになれる要件が揃っている保育士さんは、転職に有利って知っていましたか?キャリアだけでなく待遇や給料もアップする転職は、保育士バンク!に相談してくださいね。会員登録・相談無料保育士バンク!で転職相談
出典:保育士等(民間)のキャリアアップの仕組み・処遇改善のイメージ/厚生労働省出典:令和8年度保育関係予算概算要求の概要/こども家庭庁出典:キャリアパスの構築を目ざして:育ち合うリーダーと園のために/こども家庭庁
ミドルリーダーは保育園の運営に欠かせない存在!
保育士のミドルリーダーは、園長と保育士の間に立ち、よりよい保育環境に向けて配慮する大切な役割を担っています。
園の課題を理解するためにも、職員一人ひとりの気持ちに寄り添う姿勢を持つことが大切でしょう。
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