保育現場で役立つ最新情報やトラブル回避につながるノウハウなど、学びたいことに特化した保育士さん向けの研修が人気です。短時間で情報を得られる研修やセミナーは、ジャンルや内容も豊富なだけでなく、近年は細分化されているのも特徴です。興味のある分野に合わせて研修を選んで、保育スキルの向上につなげましょう!
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保育士さん向け研修の探し方
「保育に活かせる心理学に興味がある!」
「最近、園でこんなトラブルが起きがちなんだけどどう対応したらいいのか…」
「幼児期の発達に沿った運動やダンスを保育に取り入れたい」
そんな保育士さんの興味・関心に応えたり、新しい保育スキルを身につけるため自主的に学んだりできるのが、各種研修やセミナーです。
保育士さん向けの研修・セミナーは、不定期でさまざまな企業や団体・協会などで開催されています。
自治体などで行っているものも多いので、気になる分野の研修開催情報を、ウェブサイトや保育雑誌などでこまめにチェックしてみましょう。
厚生労働省やこども家庭庁のサイトでも、研修情報が掲載されることもあるようです。
保育園によっては、その園の方針や話題のトピックにともない、外部講師としてコンサルタントや専門家などを招いた園内研修・セミナーを定期的に開催しているところもあるようです。
お得に研修が受けられて、保育士さんのスキルを伸ばす機会を作ってくれる園であれば、転職の際の選択肢に入れてみるのもよいかもしれません。
「研修がたくさんあるのはわかったけど、どんな研修を受ければいいのかわからない」という保育士さんであれば、まずは、保育士としての自分を改めて見つめなおしてみましょう。
どんな保育士になりたいか、どんな問題や課題があって、それをどう解決していきたいか、自分の個性や得意分野にプラスしてどんなスキルを伸ばしたいか、それを洗い出してみると、学びたいこと・受けたい研修内容が見えてくるかもしれません。
日常保育に使えるアイデアを学べる研修
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保育士さん向けの研修では、実践的な内容が人気です。製作やダンスなど、子どもたちに適切に教え、楽しんでもらうためのノウハウやアイデアを学ぶことができます。
工作・描画・遊び・シアターなどの製作や日常保育
保育園に通う子どもの年齢や発達にあわせた製作や描画のアイデアに加えて、子どもの個性の引き出し方、指導や声かけの方法までトータルで学べる研修は、すぐに保育に活かせる学びになります。
また、ついマンネリ化してしまいがちなペープサートやパネルシアターといった出し物についての研修では、専門家から新しい手法や取り入れ方・見せ方なども学ぶことができます。
実際に課題を製作しながら覚える、ワークショップ形式の研修もあります。
絵本・読み聞かせ
絵本や紙芝居の読み聞かせも、プロの指導を受けて大きくスキルアップできる分野です。
選書や子どもへの呼びかけといった基本的なことから、子どもたちが主体的にかかわることができる読み聞かせなど、すぐに取り入れられるテクニックを知ることができるかもしれません。
歌・音楽・リトミック・ダンス
音楽系の研修も、ワークショップ形式や実践型の研修が多いようです。歌や楽器の指導や、保育への取り入れ方、子どもの能力や個性を伸ばすリトミック、運動会や発表会で子どもたちが発表するダンスなども、保育の観点から学ぶことができます。
運動・体操・ヨガ
運動や体操も、幼児期の発達や運動能力といった専門知識にもとづいて学ぶことで、子どもの成長に有効的なアプローチとして保育に取り入れることが可能です。
また、最近は子ども向けのキッズヨガも人気があり、取り入れる保育園も増えてきているようです。
保育知識・学問の研修
資格試験や学校で、保育にまつわる知識は豊富に学んでいる保育士さんですが、その知識は数年で古くなっている可能性もあります。知見はつねに最新のものにアップデートしておきたいですね。
食育
年齢・月齢別の食育指導方法から、体系的な食育の考え方、農と食の関係、アレルギー知識や対策、保育園の栄養士さん向けなど、食育がテーマの研修にはさまざまな内容があります。
季節ごとの食育など、年間を通して取り組めるテーマも多く、内容も多岐にわたりますので、保育士さん自身の興味・関心にあわせて受講してみましょう。
障がい児支援
知的障がい・身体障がいから、発達障がいや学習障がいなど、それぞれに対応や対策が日々研究・実践されています。接し方や指導の仕方など、子どもの個性にあった支援の方法をピンポイントで学ぶことができるのが、研修のうれしいところです。
乳児ケア・乳児保育
0歳児〜3歳までの子どもへの対応を学びたい保育士さんには乳児ケアや乳児保育の研修が役に立つでしょう。月齢や発達・個人差によっても細かく対応が変化するこの保育分野は、より専門的な知識を必要とします。
SIDS(乳幼児突然死症候群)の知識や防止対策などもこの分野で身につけることができます。
心理・発達
この分野は、近年とくに注目されている発達支援や行動認知療法、インクルーシブ教育など、子どもの心と身体の発達についての対応などを学ぶことができます。公開講座や講演会などの形式で行なわれていることが多いようです。
ほかにも、乳児の育児法のひとつであるベビーサイン、幼児心理アドバイザーなどの養成講座なども人気が高まっています。
モンテッソーリ教育、シュタイナー教育
イタリアのマリア・モンテッソーリが提唱した「モンテッソーリ教育」、オーストリアのルドルフ・シュタイナーが生み出した「シュタイナー教育」といった、保育や幼児教育の現場で取り入れられている教育法を深く学ぶことができます。
日本ではモンテッソーリ教育を取り入れている保育園も多いため、転職を前に受講する保育士さんも多いようです。
園の運営に関する研修
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保育士さんは、保育だけではなく、保護者とのかかわりや園の運営、社員教育といった領域も学んでおく必要があります。そのニーズに応えて保育士さん向けの研修も増えています。
コミュニケーション
子どもや保護者とのコミュニケーションや傾聴術から、上司から部下などの社内での対話・コーチングなど、保育士さんや保育園経営者向けのものだけでも幅広い講座があります。
自分自身のメンタルヘルス・アンガーマネジメントといったセルフケアの講座も人気です。
運営マネジメント
園長・主任保育士・副主任保育士や専門リーダーなどの役職についている保育士さんを対象としたものでは、会議を円滑にするためのファシリテーションスキル、一般保育士さん向けや経営者向けのハラスメント研修などが定番です。
また新人教育・育成、リーダーシップ、コンプライアンス講座などでも多様な学びを得ることができます。
業務改善
保育園の運営で、近年もっとも注目されているのが、業務効率化のためのICT活用術です。職場環境を改善していくためのツール導入にともなうITリテラシーや、園児の情報をあずかるうえで重要な個人情報保護について学べる研修もあります。
防災・事故対応
地震・水害といった大型災害に保育園としてどう備えるか、日常保育での事故防止・発生時の対応など、子どもたちと保育士さんの安全を守るために必要な知識を学ぶことができます。
具体的には、災害時の対応と訓練方法、事故対応と応急処置、感染症や熱中症などへの対策、ほかにも不審者対応、近隣とのトラブル防止など幅広くリスクマネジメントについての知識を得られます。
その他の研修
保育や幼児教育に携わるうえで身につけたいスキルは、ほかにも以下のようなものがあります。
接遇マナー
園児だけでなく、保護者や地域住民などさまざまな立場の人ともかかわる保育士さん。だからこそ身につけたい接遇マナーについても研修で学ぶことができます。
保護者との円滑な会話術や身だしなみ、クレーム対応、園児の覚え方など、かゆいところに手が届く内容が学べる講座が人気です。
虐待予防 不適切保育
ニュースなどでも見聞きする虐待や不適切保育について、万全の対策をとりたい保育士さんも多いのではないでしょうか。専門家の知見をもとに、子どもたちを守る方法を学ぶことができます。
保育スキルを高めて働く環境もアップグレード!
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保育士さんが学びたいことは保育現場での悩みからマネジメントにいたるまで多岐にわたります。
日々の仕事に追われて、なかなか学ぶ機会が持てない保育士さんは、時間をつくって研修を受けてみてはいかかでしょうか。
新しい知識やスキルを吸収することによって、保育士として新たな自分を発見することができるかもしれません。 地道なスキルを重ねることは、職場環境をよりよくし、保育士さんのキャリアアップにもつながる第一歩でもあります。
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