看護師は児童発達支援施設で働ける?仕事内容・1日の流れ・必要なスキルを解説

「障がい児保育に興味がある」「障がいをもつ子どもの力になりたい」「夜勤のない働き方を考えたい」など、看護師さんにとって、児童発達支援施設は活躍できる場のひとつ!障がいのある未就学の子どもの成長を支えるこの施設では、重症心身障がい児が通う児童発達支援センターを中心に看護師の配置が定められています。今回は、看護師が担う主な業務や1日の流れ、未経験から働くために必要なスキル、キャリアパスまで詳しく解説します。

この記事でわかること
  • 看護師が活躍できる施設の種類は?疑問を解決 ▼詳細
  • 健康管理から療育・送迎まで、看護師が担う仕事内容! ▼詳細
  • 看護師のスケジュール!1日の仕事の流れをチェック ▼詳細

目次

看護師は児童発達支援施設で働ける?まずは施設の種類や配置を確認

看護師は児童発達支援施設で働けます。

ただ、なんとなく障がい児が通う施設と知っていても、詳しい概要までご存じない方も多いかもしれません。

児童発達支援を行う施設は大きく分けると、以下のような2つの施設に分類されます。

看護師の配置基準や施設について、詳しく見ていきましょう。

児童発達支援事業所

児童発達支援事業所は、事業所が所在する地域において、発達に遅れがある未就学の子どもたちを受け入れ、集団生活に適応できるようにサポートを行っています。

子どもの発達支援やカウンセリング、リハビリといったケアをするほか、その家族の支援も担い、負担を軽減することが主な目的です。

通いやすさに重点を置いているので、各市町村に数多くの施設が設置されているという特徴があります。

また、以下の職員を配置することが義務付けられています。

  • 管理者(1人以上)
  • 児童発達支援管理責任者(1人以上)
  • 児童指導員もしくは保育士(2人以上 ※10人を超える場合は5人ごとに1人増員)

児童発達支援センター(福祉型・医療型)

児童発達支援センターは、児童発達支援事業所と同様のサポートをしつつ、子どもたちが通っている保育施設に助言・援助を行っています。

また、障がいのある子どもとその家族の相談に乗り、専門家によるアドバイスも担います。

児童発達支援センターには「福祉型」と「医療型」という2種類の施設が存在し、それぞれ違いは以下のとおりです。

  • 福祉型:日常生活における基本的な動作の指導、知識・技能の付与、集団生活の適応訓練といった発達支援
  • 医療型:福祉型と同様の発達支援、身体に障がいのある子どもの治療

また、以下の職員を配置することが義務付けられています。

特に、重症心身障がい児が通う児童発達支援センターでは看護師の配置が定められており、医療的ケアの担い手として欠かせない存在です。

  • 施設長・管理者(1人以上)
  • 児童発達支援管理責任者(1人以上)
  • 児童指導員または保育士(各1人以上)
  • 嘱託医(1人以上)
  • 看護師または機能訓練担当職員(各1人以上 ※重症心身障がい児を通わせる場合)
  • 言語聴覚士(1人以上 ※難聴児を通わせる場合)
  • 栄養士(1人以上 ※利用者の定員が40人以下の場合は配置不要)
  • 調理師(1人以上 ※外部に調理業務を全て委託する場合は配置不要)

まずは、児童発達支援施設について詳しく聞いてみたいという方もいるでしょう。

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児童発達支援施設で働く看護師の主な仕事内容

児童発達支援施設の種類や配置されている職員がわかったところで、児童発達支援施設で働く看護師がどのような業務を行うのかを確認しておきましょう。

健康状態の観察・管理

児童発達支援施設で働く看護師は、施設にいる子どもたちの健康状態を観察・管理する業務を担当します。

業務を行っている間に何か気になることがあれば、必要に応じて医師に相談して指示を仰ぎ、対応します。

看護計画書の作成・実施

児童発達支援施設には、施設を利用する子どもたちへの療育支援や医療ケアを支援するために必要な「看護計画書」が存在します。

この計画書は療育支援や医療ケアをするうえでは非常に大事なものです。

子ども一人ひとりに対して必要な医療ケアを提供するために作成し、計画にもとづいて看護を実施します。

医療的ケア(経管栄養・喀痰吸引など)

病院の病棟とは異なり、急性期の治療を行うわけではありませんが、近年は「医療的ケア児」の利用も増えています。

経管栄養の注入や喀痰吸引、導尿、吸入といった主治医の指示に基づくケアを、日中のスケジュールに合わせて安全に実施していくことが現場での重要な役割となります。

子ども一人ひとりの状態に合わせて、安全に配慮しながら進めていきます。

医療的ケアの場面では子どもが緊張したり泣いたりすることもあるため、落ち着いて関わる姿勢が大切にされる場面も多いようです。

療育・遊びを通じた発達支援

児童発達支援施設で働く看護師は、健康管理や医療的ケアだけでなく、療育や遊びの場面に関わることもあります。

保育士や児童指導員と一緒に活動を見守りながら、体調の変化に気を配るのも大切な役割です。

医療の視点を持った人が遊びの場にいることで、子どもが安心して過ごせる時間につながるという面もあるかもしれません。

送迎・食事・トイレなどの生活支援

施設によっては、送迎車への同乗や、食事・トイレといった生活支援に入ることもあります。

移動中や生活場面でも子どもの様子を見守り、体調の変化にいち早く気づけるのは、看護師ならではの視点といえそうです。

保護者への相談・報告

児童発達支援施設を利用する保護者の中には、子どもの障がいへの不安や日々の子どもとの関わり方に悩んでいる方もいるかもしれません。

そのような保護者の相談に乗り、その日の様子を丁寧に伝えることも、児童発達支援施設で働く看護師の大切な業務です。

医療機関・多職種との連携

児童発達支援施設で働く看護師は、子どもの状況に応じて医療機関や多職種と連携することがあります。

たとえば、急な発熱症状が出た場合、看護師は速やかに医療機関に連絡し、子どもの具体的な病状や施設で施した処置などの情報を共有します。

日々の場面でも、保育士や児童指導員と子どもの様子を共有しながら支援を進めていきます。

記録などの事務作業

児童発達支援施設で働く看護師は、施設内の事務作業を担当することもあります。

たとえば、子どもの健康状態の様子や医療ケアを施した記録をつけるなどです。

施設で働く職員同士で共有するためには、これらの情報を正確に記録し、報告を行う必要があるでしょう。

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児童発達支援施設で働く看護師の1日の流れ

病院とは仕事の進み方が大きく異なるため、実際にどんな1日を過ごすのかイメージしにくいという方も多いかもしれません。

施設によって違いはありますが、児童発達支援施設で働く看護師のある1日を、おおまかな流れで見ていきます。

時間 主な業務
8:30~ 出勤・申し送りの共有、子どもによっては送迎車に同乗
9:30~ 健康観察・バイタルチェック、必要に応じて経管栄養・喀痰吸引などの医療的ケア
10:30~ 遊びや活動の見守り、食事・トイレの生活支援、体調の変化に気を配る
12:00~ 交代で休憩(施設により異なる)
13:30~ 活動の支援と医療的ケア、帰りの送迎で1日の様子を保護者に伝える
16:30~ 記録のまとめ、多職種で情報共有して17:30頃に退勤

夜勤がなく日勤帯が中心の施設が多いことも、児童発達支援施設で働く看護師の特徴のひとつといえそうです。

働き方のイメージが少しずつつかめてきたら、実際にどんな求人があるのかを知っておくことが大切です。

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    看護師と保育士・児童指導員の役割の違い

    児童発達支援施設では、看護師だけでなく保育士や児童指導員など、さまざまな職種が一緒に子どもを支えています。

    それぞれ専門性が異なるため、役割を整理しておくと現場での連携がイメージしやすいかもしれません。

    大まかにいえば、看護師は子どもの健康と医療的ケアを担い、保育士や児童指導員は遊びや生活を通じた発達支援を中心に担います

    看護師が「医療的な視点」から子どもの体調を見守るのに対し、保育士・児童指導員は「発達支援の視点」から成長を引き出す関わりをします。

    それぞれの視点を持ち寄ることで、子ども一人ひとりに合った支援ができるという点が特徴です。

    朝の健康状態を療育スタッフと共有したり、体調が急に変化したときに協力して対応したりと、日々の連携が現場を支えています。

    看護師としての医療的な視点を伝えながら、他職種を尊重して動ける方が活躍しやすい職場かもしれません。

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    児童発達支援施設で働く看護師に必要なスキル

    前述したとおり、児童発達支援施設で働く看護師はさまざまな仕事を担うこととなります。児童発達支援施設で働く際には、以下のようなスキルが求められるようです。

    • 子どもの健康・療育に関する知識と技術
    • 小さな変化に気づく観察力
    • 子ども・保護者とのコミュニケーション力
    • 多職種と連携するチームワーク
    • 未経験でも始められる姿勢

    子どもの健康・療育に関する知識と技術

    児童発達支援施設で看護師として働くのであれば、子どもの健康や療育に関する知識と技術は土台になるでしょう。

    子どもの場合、医療ケアをする際に泣いたり暴れたりする子がいることも珍しくありません。

    小さな変化に気づく観察力

    処置がスムーズに進まないことも少なくないので、子どもを落ち着かせるための対応力や、状況を把握するための観察力も必要となるでしょう。

    言葉で体調を伝えるのが難しい子も多いため、小さな変化に気づく目が大切です。

    子ども・保護者とのコミュニケーション力

    児童発達支援施設では子どもやその保護者とのコミュニケーションがとても重要となります。

    コミュニケーション力が深まることで、子ども・保護者の要望を把握できるようになり、よりよい支援につながるでしょう。

    多職種と連携するチームワーク

    児童発達支援施設ではたくさんの職員が働いています。そのため、職員同士で連携し、協力し合うチームワークも重要です。

    チーム内で意見の交換や経験を共有することで、さまざまな相乗効果を生み出すことができるでしょう。

    未経験でも始められる?求められる姿勢

    小児や障がい児の看護が未経験で、応募をためらうという方もいるかもしれません。実際の現場では、病院や訪問看護など別の領域から移ってきて、未経験からスタートする看護師も多いです。

    もちろん医療的ケアの知識や技術は土台として大切ですが、「子どもと一緒に過ごす時間を楽しめるか」「わからないことを周りに聞きながら学んでいけるか」といった姿勢が重視される場面が考えられます。

    子どもと近い距離で関わりたいという気持ちがある方にとっては、これまでの看護経験を新しい形で活かせるかもしれません。

    未経験から児童発達支援の現場へ移った看護師さんも多くいます。

    自分に合いそうか、まずは「希望を伝えながらどんな仕事があるか確かめてみる」のもよさそうです。

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    児童発達支援施設で働く看護師のキャリアパス3選

    児童発達支援施設で働く看護師が、さらなるキャリアを積むにはどうすればよいのでしょうか。

    主任看護師を目指す

    基本的には1名~2名の看護士を配置していることが多いですが、主任看護師を目指せる施設もあります。

    特に、重症心身障がい児(重症児)を対象とした施設では、看護師が複数名在籍しています。

    この場合、病院と同じように「看護師チームのリーダー」として主任看護師の役割を果たすこととなるでしょう。

    一般的には、看護師として10年以上勤務し、能力や実績を認めてもらえれば主任看護師になることが可能だそうです。

    10年未満であっても、必要な能力があると評価されれば挑戦できるでしょう。

    児童発達支援管理責任者(児発管)をめざす

    専門性を深める道として、児童発達支援管理責任者(児発管)をめざすという選択肢もあります。

    児発管は支援計画の作成や現場のとりまとめを担う役割で、一定の実務経験と研修の修了が要件とされています。

    現場で経験を積みながら少しずつ準備を進める方が多いようです。

    児童福祉司をめざす

    専門的なスキルや知識を身につけるために児童福祉司になるという道もあります。

    児童福祉司になるには実務経験が必要です。

    看護師の場合は、指定された施設で2年以上相談援助業務に従事したのち講習会を修了し、地方公務員試験に合格して配属されれば児童福祉司として働けます。

    将来の道筋が見えてくると、今の自分に合う職場が気になってくるという方も多いです。

    キャリアアップできる職場!児童発達支援施設が気になる

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    児童発達支援施設で働く看護師についてよくある質問Q&A

    児童発達支援施設で働くことを検討する看護師さんから、よく寄せられる質問をまとめました。

    Q. 児童発達支援施設では、どんな施設で看護師の配置が必要になりますか?

    A. 看護師の配置が義務づけられるのは、重症心身障がい児が通う児童発達支援センターです。

    それ以外の児童発達支援事業所では必須ではありませんが、医療的ケアが必要な子どもを受け入れる施設では看護師を配置しているところもあります。

    「どんな施設なら自分が活かせるんだろう」と気になる方も多いので、施設の種類を知っておくと選びやすくなるかもしれません。

    Q. 児童発達支援施設で働く看護師は、具体的に何をするのですか?

    A. 健康状態の観察・管理や看護計画書の作成、経管栄養・喀痰吸引といった医療的ケアが中心です。

    あわせて、療育や遊びの見守り、食事・トイレなどの生活支援、保護者への相談対応も担います。

    病院とは進み方が違うので最初は戸惑うという方もいますが、多職種で支え合いながら進める職場が多いようです。

    Q. 児童発達支援施設には、夜勤はありますか?

    A. 日勤帯が中心で、夜勤のない施設が多いといわれています。

    子どもが通ってくる時間帯に合わせた勤務になるため、生活リズムを整えやすいと感じる方もいるでしょう

    ただし、施設によって違いはあるので、気になる場合は条件を確認しておくと安心かもしれません。

    Q. 看護師と保育士・児童指導員では、役割はどう違うのですか?

    A. 看護師は子どもの健康管理や医療的ケアを担い、保育士・児童指導員は遊びや生活を通じた発達支援を中心に担います。

    それぞれの視点を持ち寄って子どもを支える点が特徴です。

    医療の視点を伝えながら他職種を尊重して動ける方が、働きやすいといわれています。

    Q. 小児や障がい児の看護が未経験でも働けますか?

    A. 病院や訪問看護など別の領域から移って、未経験からスタートする看護師も少なくないようです。

    医療的ケアの知識は土台として大切ですが、それ以上に「子どもと過ごす時間を楽しめるか」「わからないことを周りに聞きながら学べるか」が重視される場面も多いといわれています。

    相談しやすい環境が整っている職場も多いようです。

    Q. 児童発達支援施設の看護師から、どんなキャリアに進めますか?

    A. 主任看護師をめざす道のほか、児童発達支援管理責任者(児発管)や児童福祉司をめざす道もあります。

    児発管は研修の修了や実務経験が要件になるため、現場で経験を積みながら少しずつ準備を進める方が多いようです。

    自分の関心に合わせて選べる道が複数あるのは、この分野の魅力のひとつかもしれません。

    Q. 児童発達支援施設の看護師には、どんな加算がありますか?

    A. 看護職員を配置することで算定できる加算が設けられています。

    医療的ケアが必要な子どもを受け入れる体制づくりにつながっているものです。

    加算の仕組みは施設の運営側が把握しているものなので、働く看護師が細かく覚えておく必要はありませんが、「看護師が求められている背景」を知る手がかりになるかもしれません。

    Q. まだ転職は考えていないけど、登録してもいい?

    A. はい、問題ありません。

    まだ迷ってます」「ちょっと他の仕事に興味があるだけ」という方も多いですよ。

    自分のペースで仕事をチェックするところから始めてみましょう。

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    児童発達支援施設の看護師として子ども一人ひとりに寄り添おう

    児童発達支援施設には、児童発達支援事業所と児童発達支援センターの2つの施設があります。

    そのうち、児童発達支援センターでは重症心身障がい児を通わせる場合において、看護師の配置が義務付けられています。

    看護師さんは、健康状態の観察・管理や医療的ケア、療育や生活の支援など、さまざまな業務を行います。

    児童発達支援施設で働くことで一人ひとりに寄り添った療育支援や医療ケアができるでしょう。

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