【例文・フォーマットあり】保育士の職務経歴書の書き方。実務経験を効果的に伝えるポイント

転職時に提出が求められる「職務経歴書」。保育士さんのなかには「アピールできることがない」「職歴をどう書けばよい？」と悩む人も多いのではないでしょうか。本記事では、保育士の職務経歴書の基本的な構成の見本、経験年数や立場に応じた書き方や自己PRの例文などをわかりやすく解説します。ダウンロード可能なテンプレートや、提出前のチェックリスト、疑問に答えるQ&Aも紹介します。

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この記事の監修者
戸田 慎一
経歴
高校教師として勤務、その後不動産営業を経験、現在は保育士さんの転職活動を支援する保育士バンク！にてゼネラルマネージャーとして活躍中。
実績
過去100名以上の保育士さんの転職活動をサポート。これまで、新人賞、ベストチーム賞、ベストマネージャー賞を受賞。

保育士の職務経歴書とは

転職活動で履歴書と並んで提出が求められることの多い「職務経歴書」。

保育士さんは、これまでの職場でどんな業務に携わったかを具体的に記載できるとよいでしょう。

たとえば、担任したクラスの年齢や園児数、行事の運営経験、保護者対応の実績など、現場で積み重ねてきた取り組みを示すことで、実務経験やスキル、保育への姿勢を伝えることができます。

履歴書が「名刺代わり」の書類であるのに対し、職務経歴書は「履歴書の詳しい中身を具体的に伝える補助的な資料」のような位置づけといえるでしょう。

保育士の採用では、園によって職務経歴書の提出が必須でない場合もありますが、とくに中途採用や経験者採用では求められるケースがほとんどです。職務経歴書（手書き用）ダウンロード職務経歴書（PC入力用）ダウンロード

保育士の職務経歴書のフォーマットと書き方

保育士の職務経歴書は、履歴書と同様にビジネス文書としての体裁が求められます。

A4サイズ・横書きで1～2枚に収めるのが一般的です。西暦／和暦はどちらかで履歴書と統一できるとよいでしょう。

文章は簡潔に、見出しや箇条書きを使って読みやすく整えることも大切です。

【項目1】職務要約

職務要約は、これまでの保育士としてのキャリアを短くまとめたセクションです。

配属クラスの年齢や規模、役割の概要などを記載しましょう。「○歳児クラス担任として3年間勤務」など、職歴の全体像が把握できる内容にするのがポイントです。

また、連絡帳や保護者面談対応、行事準備など日常業務を含めると、実務の幅広さが伝わります。

【項目2】職務経歴

勤務先ごとに在籍期間・園名・雇用形態・担当業務を具体的に箇条書きで記載します。

園の種類（認可・小規模など）やクラス年齢、園児数、行事参加、記録作成、チーム連携など、経験が伝わる要素を取り入れましょう。

経験年数が浅い場合は「1年目から〇歳児保育に意欲的に取り組んだ」のように、取り組んだ姿勢を伝えるとよさそうです。

経験年数が長い場合は「入職2年間から10年間、複数担任の中心的役割を担った」など、具体的な業務や役職が伝わる書き方を意識しましょう。

【項目3】資格・免許

保育士資格・幼稚園教諭免許・看護師資格など、保育に関する資格を正確に記載しましょう。記入する際は、取得年月を忘れず、履歴書と内容が異ならないように注意する必要があります。

必要に応じて「子育て支援員研修修了」などの研修履歴も加えるとアピール材料になりそうです。

【項目4】得意分野・スキル

これまでの経験を通じて身につけた得意な業務や強みとなるスキルを具体的に記載するセクションです。

「行事運営の経験が豊富」「おたより作成が得意」「発達段階に応じた遊びを工夫している」など、日々の保育で積み重ねてきた、自分ならではの力を言語化することで、応募先にあなたの強みを伝えることができます。

また、文書作成ソフト・表計算ソフト中級といったパソコンのオフィスソフト操作スキルや、絵本の読み聞かせ・ピアノ伴奏など、補助的なスキルもあわせて記載すると、即戦力としてのイメージが広がりそうです。

【項目4】自己PR

自己PRでは、自分の保育観や得意なこと、工夫している点を具体的に伝えます。

たとえば「子ども一人ひとりの気持ちに寄り添う」「保護者との信頼関係づくりを大切にしている」など、実体験を交えた表現が好まれるでしょう。

経験が浅くても「明るく元気な声かけで園に溶け込む努力をしてきた」など、姿勢や成長意欲を示すと好印象です。

【例文・ケース1】はじめての転職

初めて転職する保育士さんにとって、職務経歴書に何をどう書けばよいか悩むことも多いでしょう。ここでは、初転職の方に向けた職務要約・職務経歴・自己PRの例文を紹介します。

業務要約

認可保育園にて、2歳児・3歳児のクラス担任を担当。日常の保育や季節行事（夏祭り・発表会など）の企画・運営を通じて、子どもの主体性を育む取り組みに注力しました。トイレトレーニングに悩む保護者への家庭支援も行い、信頼関係を築いてきました。

職務経歴

自己PR

はじめての転職では経験を誠実に整理し、保育への姿勢を具体的に示すことが重要です。

実績が少なくても、担当業務や取り組みをていねいに記載することで、保育への姿勢が伝わり好印象につながります。はじめての転職ならまず相談！

【例文・ケース2】転職経験あり

キャリアが長く転職経験がある場合は、職歴の書き方に悩む方も多いでしょう。保育士としての取り組みや強みをしっかり伝えるための記載例を紹介します。

業務要約

認定こども園と企業主導型保育園にて、0～3歳児の保育を経験。環境の異なる保育現場で働いたことで、柔軟な対応力や職員間の調整力を身につけてきました。

職務経歴

自己PR

転職経験がある場合は、前職との違いや転職理由をポジティブに伝えることが大切です。経験の幅や柔軟な対応力を印象づけましょう。

【例文・ケース3】他業種の転職経験あり

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異業種から保育業界に転職した方は、前職での経験をどのように保育に活かせるかを伝えることがポイントです。

業務要約

保育士として2年間勤務し、2・3歳児クラスを担当。行事運営や保護者対応にも携わり、基礎的な保育力を身につけました。アパレル業界では、店舗運営や接客、SNS運用など多様な業務を経験。保育現場に戻り、幅広い経験を活かしたいと考えています。

職務経歴

自己PR

他業種で得た対人スキルや発信力は、保育の現場でも大きな強みになります。保育経験と社会人経験を結びつけて伝えることで、再就職への意欲や実践力がしっかりと伝わります。

また、他業種から保育士としての転職を希望してた理由を自己PRに加えることで意欲をアピールできます。会員登録・相談無料保育士バンク！で転職相談

【例文・ケース4】パート・アルバイトのみ経験がある

パート勤務や保育補助のみの経験でも、積み重ねた実務は十分にアピール材料になります。正職員を目指す方向けの記載例です。

業務要約

認可保育園でのパート勤務を経て、正職員への転職を希望いたします。これまでは補助業務を中心に、保育士のサポートや子どもとの関わりのなかで経験を積んでまいりました。

職務経歴

自己PR

パート・アルバイトなど、短時間勤務や補助的な役割といった補助的な立場での経験をアピールしましょう。

日々の積み重ねから得た気づきや成長を強みにして、意欲が伝わる職務経歴書を作成することができそうです。

提出前に確認！職務経歴書チェックリスト

職務経歴書の提出前には、内容や形式にミスがないかをしっかりチェックしておくことが大切です。

以下のリストを活用して、不備がないか最終確認を行いましょう。

保育士さんが気になる職務経歴書の疑問Q&A

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保育士さんの職務経歴書についての疑問とその解答をまとめました。

Q1. 職務経歴書は手書きでもよい？

A. 基本的にはパソコンで作成しましょう！

手書きでも問題ありませんが、パソコンでの作成が一般的です。採用担当者の読みやすさや、作成や更新時の修正のしやすさから、パソコン作成のほうが合理的でしょう。

手書きでていねいさをアピールしたい場合は、履歴書を手書き、職務経歴書をパソコン作成するなど使い分けしている保育士さんも多いようです。

Q2. 採用担当は職務経歴書のどこを見ている？

A. 履歴書を具体的に補足して魅力を伝えるのが職務経歴書！

職務経歴書では、具体的な業務内容と自己PRの一貫性、応募先とのマッチ度などが見られます。経験だけでなく、応募者の姿勢や人物像を重視する傾向にあります。

履歴書だけではわからない、求職者の働き方や意欲、経験やスキルなどを読み取ってもらうことができる書類と考えてみるとよいかもしれません。

Q3.ブランクがある場合の印象が悪くならない書き方は？

A. 誰にでも事情はあります！簡潔かつ前向きな意欲につなげて

ブランクの理由は、文章では簡潔に記載して、面接などで理解を得られるように説明するとよいでしょう。

自己PRや面接では、復職への前向きな意欲や、ブランク中に得た学びを盛り込むと好印象につながります。

なお、職務経歴の欄には職務に関する経歴のみを記載するので、ブランク期間を項目立てて書く必要はありません。

Q4. イラストが得意なので、職務経歴書にイラストを描いてもよい？

A. 保育士スキルのアピールには◎ですが、別紙に分けましょう

基本的には避けた方が無難ですが、ポートフォリオとして別紙で紹介することは可能です。

その場合は、応募書類として送るのではなく、クリアファイルやブック型のファイルに収納して面接などで見せるのが望ましいでしょう。

あくまで務経歴書は文章主体で構成し、正確性や整合性を重視するとよいでしょう。

Q5. 履歴書の自己PRと職務経歴書の自己PR、両方必要？

A. 履歴書と職務経歴書で一貫性を持ちつつ書き分けて

基本は両方必要です。ただし、同じ内容をそのまま使うのではなく、職務経歴書ではより詳細に具体的な業務や成果に落とし込んで記載するのが望ましいでしょう。

履歴書では、応募者の人柄や保育に対する姿勢、働くうえで大切にしている考え方などを簡潔にまとめます。

一方、職務経歴書の自己PRでは、それらの姿勢が実際の現場でどのように表れていたかを、具体的な経験や成果を通して伝える文章にしてみましょう。

このように書き分けると、一貫性のある内容で両方の自己PRが成り立ちそうです。

職務経歴書の書き方をおさえて印象アップを狙おう

保育士の職務経歴書は、作成の過程でこれまでの自身の経験を振り返り、自分の強みを整理することができる書類です。

形式や書き方を正しく理解したうえで、具体的かつ前向きな内容に仕上げられるとよいですね。テンプレートや例文も活用しながら、自信を持って応募できる書類を完成させましょう。

保育士バンク！では、保育士さんの就職・転職に向けたサポートを行なっています。

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