保育士の「管理職」とは?役職別の給料と仕事、向いている人を徹底解説

保育士の管理職とは、園長や主任にあたる役職です。役割としては、園を運営面でささえながら、全体のチームを支える「まとめ役」といえるでしょう。本記事では、園長と主任は、管理職としてどんなことをする役職なのか、月収約47万円〜64万円という高収入といったメリットについて解説します。また、管理職のなり方となるために必要な研修、向いているタイプもあわせて紹介します。

保育士の管理職は主任や園長のこと

保育業界で「管理職」という場合、主に園長や主任を指すのが一般的です。

「管理職」は、役職名ではなく立場やポジションをあらわす言葉なので、現場のリーダーとして存在しながら上層部とのバランスをとる、全体のまとめ役といったようなニュアンスも含まれます。

保育園では、日々の保育だけでなく、園全体の運営を円滑に進めるための判断や、いっしょに働く仲間を支える動きが求められます。

管理職
園長 ・ 主任保育士
施設全体の運営・マネジメントを担う
保育園の最高責任者・現場統括者
副主任保育士 / 専門リーダー
手当:月額 最大4万円
要件:経験約7年以上 + 研修修了
職務分野別リーダー
手当:月額 5,000円〜
要件:経験約3年以上 + 研修1分野修了
一般保育士
(国家資格保持者・経験3年未満など)
 

一般的な意味の「管理職」とは?

一般企業であれば、社長・役員の下の「課長・部長」、公立学校であれば教育委員会の下の「校長」、国会であれば総理大臣の下の「大臣」などが、管理職にあたるでしょう。

トップの下で、会社や園などチーム全体を管理する「まとめ役の責任者」と捉えるとイメージしやすいかもしれません。
保育園では、ミドルリーダーと呼ばれる「副主任保育士」と「専門リーダー」は、一般的な立ち位置にあてはめると「中間管理職」といえそうです。

【役割と仕事内容】管理職は運営全体のまとめ役

話す保育士polkadot / stock.adobe.com

保育園の管理職は、子どもたちが安全に過ごし、職員が無理なく働ける環境を作るために、園の運営全体を把握して調整する役割を担います。

ここでは、園長と主任、それぞれの役割と仕事内容についてみていきましょう。

園長は全体を把握する運営のトップ

園の最終的な責任者として、保育の内容から経営まであらゆる面を統括します。

園が目指す方向性を決め、それを実現するために予算をどう使うか、どのような人材を採用するかといった重要な決断を下すのが主な役割です。

また、行政機関への報告や地域住民との交流など、園の外に向けた活動も多く、園の顔としての振る舞いも求められます。

仕事内容

  • 保育計画や全体的な計画の作成・確認
  • 収支管理や予算の作成
  • 職員の採用や配置の決定
  • 行政への報告書類や監査資料の提出
  • 地域や関係機関との連絡調整

役割

  • ・子どもや職員が過ごしやすい環境を整える
    ・園で起こること、実施することの最終的な判断を行う
    ・園の顔として保護者や地域の方との関係を作る

主任保育士は現場を支えるリーダー

主任保育士は、園長の考えを現場に伝え、同時に現場の声を届けるパイプ役です。

園長が園全体の責任者であるのに対して、主任は保育現場の責任者といったイメージだと分かりやすいでしょう。

日々の保育が計画通りに進んでいるかを確認し、必要に応じて担任への助言や指導を行います。

行事の段取りを組んだり、職員の勤務表を作成したりと、現場がスムーズに回るための事務作業や調整業務も多くこなします。

若手から中堅まで、職員が抱える悩みや不安をいち早く察知し、横から支える精神的な柱としての役割も期待されています。

仕事内容

  • 指導案や日誌の確認と助言
  • 年間行事の立案と進捗の確認
  • 勤務表(シフト)の作成と調整
  • ミドルリーダーなどへの指示出しと連携
  • 職員会議やミーティングの進行
  • 職員の採用や配置の決定

役割

  • ・園長と考えを共有し、現場がスムーズに動くよう整える
    ・職員が安心して保育に向き合えるよう、横から支える
    ・現場の保育が、より良くなるための工夫を提案する

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【なり方】管理職は信用と経験が大事

私立保育園であれば、管理職に就くための公的な資格や試験などは定められていません。

これまでの勤務実績や周囲からの信頼、そして運営法人からの任命によって決まるのが一般的です。

園長になるには

園長になるには、保育の専門知識に加えて、園全体の運営に関わる実務経験を積み重ねることが大事になってくるでしょう。

園によって、経営者が園長を兼任しているケースと、経営者から任命を受けて園長として勤務するケースがあります。

園長になるステップの一例
STEP 01
厚生労働省の基準を満たす
児童福祉事業に2年以上携わることが公的な条件です
STEP 02
10〜15年の経験で園の全体像を掴む
現場のすべてを把握し、的確な判断ができるようになります
STEP 03
副園長・主任保育士として経験を積む
管理職の第一歩として園長のサポートをする役職に就きます
GOAL
園長に就任!
理事長などから「園長」に選ばれる
運営法人からの評価を得て、最終的な判断を行う役を担います

主任保育士になるには

主任保育士になるには、現場での実績と、周囲の職員と円滑にコミュニケーションが取れる能力が求められます。

この下の役職になるリーダー職や副主任保育士に就くためには、原則として国が定めた研修修了や経験年数が求められますが、主任保育士には要件はありません

主任保育士になるステップの一例
STEP 01
保育士資格を持つ
まずは国家資格を取得して実務を開始します
STEP 02
現場で経験を積む
日々の保育を通じて園全体の動きを把握します
STEP 03
リーダー職、ミドルリーダーを務める
研修要件や経験年数を満たして順調にステップアップします
GOAL
主任保育士に就任!
園長から「主任保育士」に選ばれる
日頃の信頼関係に基づき、役職への任命を受けます

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    【メリット】管理職は高い給与とキャリアアップが魅力

    管理職にあたる役職に就くことで、主な業務内容や責任の範囲などは変わりますが、それに応じたメリットも多くあります。

    以下はこども家庭庁の調査による、保育園の管理職における2024年度の給料平均です

    役職

    私立

    公立

    園長

    58万354円

    64万5,307円

    主任

    47万2,529円

    56万2,944円

    保育士(リーダー職を含む)

    34万1,468円

    36万3,315円

    出典:令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果/こども家庭庁をもとに作成

    園長になるメリット

    園長は、私立で平均58万円、公立で64万円という高給与が魅力のひとつといえるでしょう。

    収入面での充実はもちろん、自分の理想とする保育の形を園全体のルールとして反映させ、園を作ることができるのも、ほかにはないメリットです。

    また、園の経営や行政手続きなどの知識が身につくため、将来的には自ら園を開設するなど、キャリアの選択肢も大きく広がりそうです。

    主任保育士になるメリット

    主任保育士の平均月収は、私立で平均47万円、公立で56万円となり、一般の保育士と比べて大幅な収入アップが見込めます。

    もちろん主任としてのキャリアは、転職の際にも大きな強みになるだけでなく、園長へのステップアップにもつながるでしょう。

    現場の先生たちといっしょに保育の質を高める工夫をしながら、運営面の視点でも携わることができるため、両方のやりがいを実感できるポジションです。

    読んでおきたいおすすめ記事

    【適性】管理職に向いている4つのタイプ

    PCを使う保育士milatas / stock.adobe.com

    スキルや経験だけでなく、プラスアルファの適性が求められるのが管理職というポジションかもしれません。

    ここでは、どんなタイプが管理職に向いているか、現場で求められているかをみていきましょう。

    【リーダーシップ】よく相談される・決断力がある

    それぞれの意見をていねいに聞き取りながら、それらをまとめた最終決定をして、みんなをリードする判断力と決断力が求められそうです。

    さまざまな立場の職員のあいだで意見の衝突があるような場面でも、お互いが納得できる着地点を提案できる調整能力なども必要になるでしょう。

    また、保護者からの相談に対しても、園としての考えを一貫性を持って伝えることで、強い信頼関係を築くことができます。

    うちの管理職はこんな人!
    発表会の演目決めで意見が分かれ、リーダーと担任の空気がピリついたとき、主任が「どのアイデアも素敵!でも、みんなの負担が少なくて子どもたちが輝く方を選ぼう!」と間に入ってくれました。みんなを自然と一丸にしてくれて、チームワークが強まりました。

    【まかせられる!】園全体の状況を見て柔軟に工夫できる

    園全体の状況を広い視点で見て「今、どこで手助けが必要か」を察知できる人は管理職に向いています。

    そのなかで、既存のやり方に固執せず、業務を効率化するための提案ができる柔軟さも大切になってきそうです。

    職員全員が無理なく働ける環境作りに取り組むことで「いろいろ考えて、実際にやってくれる」と、周囲からの信頼につながります。

    うちの管理職はこんな人!
    園長先生は、いつも園内を歩いて「手伝いが必要なクラスはない?」と気にかけてくれます。書類作業が重なったとき「この項目なら削っていいよ」とルールを変えてくれたことも。みんなが無理なく働けるように動いてくれるので、この園で長く働きたいと思っています。

    【頼りになる!】トラブルにも落ち着いて対応できる

    突然のトラブルが起きたときに、感情的にならずにすばやく優先順位を判断できる人は、管理職としての適性が高いかもしれません。

    自分だけが勝手に動くのではなく、職員が迷ったり困ったりしているようなケースでは具体的な解決策や助言ができると、頼もしく感じられそうです。

    予測しない事態やトラブルが起こった際に、どれだけ頼りになるかが現場の安心感を生み出し、安定した職場環境にもつながるでしょう。

    うちの管理職はこんな人!
    新卒のとき、子ども同士のけんかで焦っていたら、主任が来てくれて「まずは○○ちゃんを優しく抱っこして。△△くんは私が見るね」と簡潔に指示してくれました。「あとはまかせて」と笑顔で声をかけてくれたときは本当に安心しました。

    【運営のプロ!】数字や事務作業が得意

    保育園は公的な補助金や保護者からの保育料で成り立っているため、園の収支や国の公定価格などの仕組みを正しく理解し、対応する場面も多いでしょう。

    行政への提出書類や園内規定の整備、監査対応、法的手続きが必要になるケースなど、事務作業をこなせる能力も、管理職には欠かせません。

    事務・管理業務が得意な人は、ICTの活用などで時間や資源のロスを省くことや、職員が保育に専念できる環境を作ることにもつなげることができそうです。

    うちの管理職はこんな人!
    園長先生は保育以外にもいろんなことを勉強していて知識がすごい!先生自身は、行政に出す難しい書類もテキパキこなすのに、私たち保育士のためにICTシステムをいち早く導入して、事務の手間を減らす工夫もしてくれました。

    保育士の管理職に関するよくある質問

    管理職という立場や役職について、保育士さんの疑問に答えます。

    Q1. 副園長や副主任は管理職?

    A. 副園長は管理職、副主任はその下のリーダー職

    どちらも「まとめ役」という点は同じですが、園の中での立ち位置(階層)がはっきりと分かれています。

    副園長(管理職・運営層)
    園長や主任と同じ役職です。園全体の動きを把握し、物事を決める役割を担います。
    副主任(ミドルリーダー)
    担任も持つなど、現場の保育が仕事の中心です。主任の下に位置し、チームの調整や助言を行う役割を担います。

    このように、求められる判断の範囲が異なるため、副主任は「現場のリーダー」として区別されます。

    Q2. 管理職は何歳からなれる?

    A. 年齢の下限はありませんが、40代前後が多いようです。

    厚生労働省の資料によれば、園長の平均勤続年数は24年、主任は21年とされています。

    これを卒業後の年齢でシミュレーションすると、4年制の養成校を卒業した保育士さんなら、主任は43歳、園長は47歳前後で就任する計算になります。

    なかには、30代で園長に就任する保育士さんもいるでしょう。園や法人の方針や昇進システムなどによって変わってきそうです。

    Q3. 保育園での「管理者」と「管理職」の違いは?

    A. 管理者は「法律上の責任者」、管理職は「役割」です。

    「管理者」は、児童福祉法などの法律で決められた、施設の責任者のことです。

    主に園長がこれにあたります。管理職とは、主任や副園長など、園を円滑に動かすために置かれる役割の呼び名です。

    Q4. 管理職になったら賞与はなくなる?

    A. 基本給や手当が増えるので、賞与も増えるのが一般的です。

    役職に就くと、毎月の給与に「役職手当」が加算されます。

    多くの園では賞与を「基本給×◯ヶ月分」と計算するため、基本給や手当が上がることで、賞与の金額も増えるケースがほとんどです。

    Q5. 管理職はキャリアップ研修を受けなくてもなれるの?

    A. キャリアップ研修は必須ではありません。

    園長と主任には研修の要件はないため経験や園からの信頼で決まります。

    ただ、副主任などのリーダー職で国からの手当を受け取るには、研修の修了が条件です。

    「役職」という名目だけでなく、給料も確実にアップさせたいなら、研修は受けておくのが一番の近道です。

    Q6. 転職してすぐに管理職に就くことは可能ですか?

    A. 園のニーズによって、役職採用も可能です。

    これまでの経験や研修の実績が、魅力的な強みとして評価されれば、「役職採用」として、入職時から管理職として採用されるケースもあります。

    その場合は、転職活動の時点で「園長候補募集」「主任候補募集」としている求人に応募するようにしましょう。

    転職して管理職に役職採用の求人を探す出典:保育士等(民間)のキャリアアップの仕組み・処遇改善のイメージ/厚生労働省出典:令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果/こども家庭庁をもとに作成

    管理職を目指すなら経験と信頼を重ねてキャリアアップ

    保育士の管理職は、現場の経験を活かしながら、より広い視点で園を支えるやりがいのあるポストです。

    主任や園長へとステップアップすることは、給与面の向上だけでなく、自身のキャリアに大きな自信を与えてくれそうですね。

    保育士としての将来を考え、新しいステージで活躍したい方は保育士バンク!にご相談ください。

    • 新規園の主任として働きたい
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