熊本県の県庁所在地である熊本市。熊本県の中で人口が最も多い熊本市の保育施設に転職しようと考えている保育士さんもいるのではないでしょうか。しかし、実際に働くなら、事前にその地域の平均給与や年齢などを知っておきたいですよね。今回は、熊本市を含む熊本県の給与事情や保育士不足を解消するために行なっている取り組みなどを詳しく解説します。
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■目次
熊本市の保育施設数や定員数、待機児童数
熊本市では保育士を確保するために、さまざまな取り組みを行なっています。
どのような支援があるのかを確認する前に、まずは気になる熊本市の保育施設数や定員数、待機児童数などを見ていきましょう。
保育施設数
認定こども園や事業所内保育などを含む熊本市の認可保育施設数は、2022年2月時点で267園となっています。
認可外保育施設数(休止中を除く)は、2022年6月時点でインターナショナルスクールなどを含む124園です。
定員数
熊本市の認可保育施設の定員数は、2022年2月時点で2万5789人です。
また、院内保育園などを含む認可外保育施設の定員数(休止中を除く)は、2022年6月時点で4194人となっています。
待機児童数
2023年4月時点で、熊本市では待機児童は発生していませんでした。
これは、熊本市が保育所の整備などに力を注ぎ、受け入れ定員数を確保してきたことなどが一因と考えられるでしょう。
熊本県の保育士の現状
保育士として働く際、職場の年齢層や年収などに注目しながら求人情報を確認するのではないでしょうか。
ここでは、厚生労働省が発表した令和4年賃金構造基本統計調査をもとに、熊本市を含む熊本県の保育士さんの給料や賞与、勤続年数などを、全国平均と比較してみました。
熊本県 | 年齢(歳) | 勤続年数(年) | 労働時間(時間) | 給与 (万円) |
賞与 (万円) |
平均年収(万円) | 労働者数(人) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性保育士 | 34.4 | 8.6 | 168 | 35.84 | 116.27 | 546 | 60 |
女性保育士 | 39.4 | 8.5 | 168 | 24.02 | 77.6 | 365 | 7370 |
全国 | 年齢(歳) | 勤続年数(年) | 労働時間(時間) | 給与 (万円) |
賞与 (万円) |
平均年収(万円) | 労働者数(人) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性保育士 | 30.5 | 5.7 | 166 | 27.79 | 70.82 | 404 | 16320 |
女性保育士 | 38.6 | 8.3 | 167 | 26.61 | 71.23 | 390 | 267870 |
熊本県の保育士の平均年齢
熊本県の保育士さんの平均年齢は、男性が34.4歳、女性が39.4歳となっています。
全国の保育士さんの平均年齢は男性が30.5歳、女性が38.6歳であることから、熊本県では男女ともに全国平均よりも年齢層が高いことがわかります。
熊本県の保育士の平均勤続年数
熊本県の保育士さんの平均勤続年数は、男性が8.6年、女性が8.5年です。
全国の男性保育士さんの平均勤続年数は5.7年、女性が8.3年であることから、熊本県では男女ともに全国平均よりも勤続年数が長いことがわかります。
熊本県の保育士の所定内労働時間(残業時間は除く)
熊本県の保育士さんの月平均労働時間は、男女ともに168時間となっています。
全国の保育士さんの月平均労働時間は男性が166時間、女性が167時間であることから、熊本県では男女ともに全国平均よりも長いといえるでしょう。
熊本県の保育士の「決まって支給する現金給与額(給料)」
熊本県の保育士さんの平均給料は、男性が35万8400円、女性が24万200円です。
全国の保育士さんの平均給料は男性が27万7900円、女性が26万6100円であることから、熊本県では男性保育士さんの給料が全国平均よりも多く、女性保育士さんが少ないことがわかります。
熊本県の保育士の年間賞与その他特別給与額
熊本県の保育士さんの年間賞与は、男性が116万2700円、女性が77万6000円です。
全国の保育士さんの年間賞与は男性が78万4800円、女性が74万1900円であるため、熊本県では男女ともに年間賞与が全国平均よりも多めとなっているようです。
熊本県の保育士の平均年収
平均給料と賞与額をもとに平均年収を算出したところ、熊本県の保育士さんの平均年収は、男性が546万3500円、女性が365万8400円となりました。
全国の保育士さんの平均年収は男性が404万300円、女性が390万5500円であるため、熊本県の男性保育士さんの年収は全国平均よりも多く、女性保育士さんは少ないことがうかがえます。
熊本県の保育士の労働者数
熊本県の保育士の労働者数は、男性が60人、女性が7370人となっています。
全国の保育士の労働者数は、男性が1万6320人、女性が26万7870人なので、熊本県で保育士として働く人が全国に占める割合は男性が約0.3%、女性が約2.7%であることがわかります。
熊本市が実施する保育士向けの支援や取り組み
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ここでは、熊本市が実施する保育士さんに向けた支援を紹介します。どのような事業があるのかを確認しておきましょう。
保育士資格及び幼稚園教諭免許状取得支援事業
保育士資格を持っていない幼稚園教諭の方や、幼稚園教諭免許を持っていない保育士さんを対象に、資格や免許を取得する際に必要な費用の一部を支援する事業です。
対象施設に1年以上勤務することなどが、支援を受ける際の条件となっています。施設の設置者を通して、10万円を上限に養成施設の受講費の半額を補助する仕組みです。
保育士研修
熊本県が、保育の専門的知識や技術の向上を目的に実施している保育士さん向けの研修です。経験年数が浅い新任保育士さんに向けた内容や、未満児保育について学べる講座などを実施しています。
熊本市の保育士さんも参加対象なので、研修を通して保育に必要な基本的なスキルを身につけられるかもしれませんね。
熊本市が実施する子育て支援の取り組み
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熊本市が実施する子育て家庭に向けた事業を紹介します。お子さんをお持ちの保育士さんは、どのような支援が行なわれているのか確認しておくとよいでしょう。
ようこそ赤ちゃんプロジェクト
熊本市では、妊娠時から出産・子育てまで一貫した伴走型相談支援と経済的支援を行なうため、対象者に現金10万円を給付する取り組みを実施しています。
対象者は2022年4月以降に妊娠届出をされた方、もしくは出生した児童を養育する方です。給付額は妊娠届出時に5万円、出生届出後に5万円が給付されます。
総合子育て支援センター
総合子育て支援センターでは、親子向けのイベントが充実。「たなばた会」などの季節に応じた行事のほか、以下のような活動を行なっています。
- 手作りおもちゃ:月1回、子育てボランティアが身近な素材を使って簡単に作れるおもちゃを紹介
- お話しほっとタイム:月2回、市立図書館のボランティアが絵本の読み聞かせや手遊び
- わらべうたあそび:月1回、子育てボランティアがわらべうたなどを通して楽しめるふれあい遊びなどを提供
- 育児講座:親子ヨガや産後エクササイズなど、専門分野の講師による講座を毎月実施
ほかにも、さまざまなイベントを実施しているので興味のある方は参加してみるとよいでしょう。
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利用できる支援事業に注目し、熊本市で保育士として働いてみよう
今回は、熊本市の保育士さんが利用できる支援事業や研修内容とともに、熊本県の保育士さんの平均勤続年数や年収などをお伝えしました。
熊本市では保育士の人材確保のために、保育士資格や幼稚園教諭免許を取得する際に必要な費用の一部を支援する事業や、保育士として働く際に役立つ研修の実施など、さまざまな取り組みを行なっています。
熊本市の手厚い支援を活用しながら、保育士として働くことを選択肢のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
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出典:令和4年賃金構造基本統計調査/政府統計の総合窓口(e-Stat)
出典:保育士資格及び幼稚園教諭免許状取得支援事業のご案内/熊本市
出典:保育研修ガイド/熊本県
出典:親子であそべる施設「総合子育て支援センター」のご案内/熊本市