北海道函館市の保育士事情。保育の状況や保育士不足解消に向けた取り組みなど

北海道南部に位置する函館市。北海道の主要都市のひとつである函館市の保育施設に転職しようと考えている保育士さんもいるのではないでしょうか。しかし、実際に働くなら、事前にその地域の平均給与や年齢などを知っておきたいですよね。今回は、函館市を含む北海道の給与事情や、保育士不足を解消するために市が行なっている取り組みなどを詳しく解説します。

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函館市の保育施設数や待機児童数

函館市が取り組む保育士支援の内容を確認する前に、まずは市内の保育施設数や待機児童数などのデータを押さえておきましょう。

保育施設数

函館市には、2023年6月時点で認可保育施設が65園あります。

また、認可外保育施設の数は2023年6月時点で21園です。

待機児童数

2023年4月時点で、函館市では待機児童は発生していませんでした。

市内の保育施設を整備し、受け入れ枠を確保したことが待機児童ゼロにつながったようです。

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北海道の保育士の現状

正社員やパート保育士として働く際は、職場の年齢層や年収などに注目しながら求人情報を確認するのではないでしょうか。

ここでは、厚生労働省が発表した令和4年賃金構造基本統計調査をもとに、函館市を含む北海道の保育士さんの労働時間や平均給与などを全国平均と比較してみましょう。

北海道の保育士の平均年齢

北海道の保育士さんの平均年齢は、男性が41.4歳、女性が41.0歳です。

全国の保育士さんの平均年齢は、男性が31.7歳、女性が39.2歳であるため、北海道では男女ともに全国平均よりもベテランの保育士さんが活躍していることがうかがえます。

北海道の保育士の平均勤続年数

北海道の保育士さんの平均勤続年数は、男性が21.4年、女性が12.1年です。

全国の保育士さんの平均勤続年数は、男性が6.5年、女性が8.9年であるため、北海道では男女ともに全国平均よりも長く働き続ける傾向にあることがわかります。

北海道の保育士の所定内労働時間（残業時間は除く）

北海道の保育士さんの月平均労働時間は、男性が160時間、女性が169時間です。

全国の男性保育士さんの月平均労働時間は、166時間、女性は167時間であるため、北海道の保育士さんは男性が全国平均よりも短く、女性が全国平均よりもやや長いといえるでしょう。

北海道の保育士の「決まって支給する現金給与額（給料）」

北海道の保育士さんの平均給料は、男性が31万9700円、女性が25万4800円です。

全国の保育士さんの平均給料は、男性が27万7900円、女性が26万6100円であるため、北海道では男性が全国平均を上回る一方、女性が全国平均を多少下回っていることがわかります。

北海道の保育士の年間賞与その他特別給与額

北海道の保育士さんの年間賞与は、男性が117万1500円、女性が77万6700円です。

全国の保育士さんの年間賞与は、男性が70万8200円、女性が71万2300円であるため、北海道では男性が全国平均よりもかなり多く、女性が全国平均よりわずかに多いようです。

北海道の保育士の平均年収

平均給料と賞与額をもとに平均年収を算出したところ、北海道の保育士さんの平均年収は男性が585万1700円、女性が383万4300円となりました。

全国の保育士さんの平均年収は男性が404万3000円、女性が390万5500円であるため、北海道の保育士さんは男性が全国平均よりもかなり上回っているものの、女性がやや下回っていることがわかります。

北海道の保育士の労働者数

北海道で働く保育士さんは、男性が170人、女性が8370人です。

全国の保育士さんの人数は男性が1万6320人、女性が26万7870人であるため、北海道で働く保育士さんが全国に占める割合は男性が約1.04%、女性が約3.12%となります。

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函館市が実施する保育士向けの支援や取り組み

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ここでは、函館市で保育士を目指す方が利用できる支援をまとめました。どのような事業があるのかを確認しておきましょう。

保育士等奨励金制度

函館市では、2024年度から市内の認可保育所・幼稚園・認定こども園で常勤で働く保育士・幼稚園教諭・保育教諭の方を対象に2種類の奨励金を支給する制度を開始します。各奨励金の詳細は、以下のとおりです。

・新規就労奨励金

新卒の方、函館市内の保育所で働いたことのない方などを対象に、初めて常勤で働く場合20万円を支給してもらえます。なお、1年以上継続して就労する意思がある方が対象です。

・継続就労奨励金

函館市内の保育所などで、1年以上常勤で働いた期間の通算が3年・6年・9年のいずれかに達したときに10万円を支給してもらえます。こちらも、その後1年以上継続して就労する意思がある方が対象です。

奨学金返還支援

函館市では2024年度から、市内の保育所などに就職する市内居住者の若者を対象にした奨学金返還支援制度を開始します。

学生時代に奨学金を利用した方が、市から認定を受けた保育施設に採用され、市内に居住した場合、5年を限度に年間で最大24万円を支給してもらえます。

保育士就職支援研修会

函館市では、保育士の資格を持ちながら保育士として働いていない潜在保育士さんが職場復帰するための研修会を実施しています。

なお、保育士としてのブランクが3年以上ある方は5日間の実地研修を受けることも可能です。主な研修内容は、以下のとおりです。

この研修会は年1回行なわれ、例年12月頃に開催されています。

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函館市が実施する子育て支援の取り組み

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こちらでは、函館市が取り組む子育て支援をまとめました。お子さんがいらっしゃる保育士さんは、どのような支援が行なわれているのか確認しておくとよいでしょう。

ヤングファミリー住まいりんぐ支援事業

函館市では、市内の西部地区および中央部地区内のアパートや戸建て住宅などの民間賃貸住宅に転入した子育て世帯に対し、家賃の一部を補助する支援を行なっています。

対象となるのは、中学校卒業前のお子さんと同居する世帯です。補助を受けるためには、世帯所得の合計が月額31万3000円以下である、生活保護法の住宅扶助や他の公的家賃補助を受けていないなどの要件を満たさなければなりません。

一時預かり事業

函館市では、保育所に入所していない家庭を対象にしたお子さんの一時預かり事業を行なっています。利用できるのは、保護者が仕事や病気などが理由で一時的に保育できないときなどです。市内にある保育所や幼稚園、認定こども園で預かってもらえます。

市の補助事業として実施している場合は、1日1800円で利用できますが、生活保護世帯や市町村民税非課税世帯に該当する場合は減免申請をすれば料金の一部が免除となるようです。

ファミリー・サポート・センター

函館市では、育児の援助をしたい方と育児の援助を受けたい方を対象にしたファミリーサポート事業に取り組んでいます。

それぞれがファミリー・サポート・センターに会員登録をし、会員同士で育児援助活動を行なう制度です。子どもの送り迎えや預かりなどの利用に応じており、0歳から小学校6年生までのお子さんが支援の対象となります。

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支援が充実した函館市で保育士として働いてみよう！

今回は、北海道の保育士の平均年収などとともに、函館市が取り組む保育士さん向けの支援制度などを紹介しました。

函館市は、保育士の人材確保を図るために奨励金の支給や奨学金の返還支援などに取り組んでいます。気になった保育士さんは、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

保育士バンク！は、全国の保育士さんの転職のお手伝いをしております。函館市で働きたいと考える保育士さんの転職も手厚くサポートいたしますので、この機会にぜひご登録ください。

出典：函館市内の認可保育所・認定こども園・幼稚園/函館市

出典：函館市内の認可外保育施設/函館市

出典：市町村別特定教育・保育施設（保育所機能部分）等の利用状況/北海道

出典：令和4年賃金構造基本統計調査/政府統計の総合窓口（e-Stat）

出典：保育士支援の取り組みについて/函館市

出典：ヤングファミリー住まいりんぐ支援事業/函館市

出典：保育所に入所していない家庭を対象とした一時預かり事業の実施施設/函館市

出典：函館市ファミリー・サポート・センター/函館市