保育所とは、0歳から小学校就学前の子どもの通所施設です。一般的に保育園と呼ばれることが多いですが、保育所と保育園に何か違いはあるのでしょうか。今回は保育所と保育園の違いを述べつつ、認可・認可外・認証という3つの保育所の特徴を詳しく解説します。また、それぞれの保育所で働くメリットも一緒に確認しておきましょう。
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■目次
保育所とは?保育園と何が違う?
児童福祉法で定められた「保育所」とは、0歳から小学校就学前の子どもの通所施設のことです。仕事や病気などといった理由で保護者が子どもの保育をできない場合に預かって、保育を行なうのが特徴です。
上記の定義を満たす言葉を「保育園」と呼び、聞きなじみも深いでしょう。「保育園」は「保育所」の概念に含まれる施設形態のひとつであり、それぞれの持つ言葉の意味に大きな違いはありません。
さらに、上記のような施設の名前に必ずしも「保育所」と入れなければならないという規定があるわけでもありません。
そのため、施設ごとに「〇〇保育園」や「〇〇ナーサリー」、「保育ルーム」といった名称となっているところが多いようです。
3つある保育所の特徴をそれぞれ詳しく解説
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保育所には、認可保育所・認可外保育所・認証保育所という3つの種類があります。ここでは、それぞれがどのような施設なのかを詳しく解説します。
認可保育所
認可保育所とは、厚生労働省が定める児童福祉施設の設備および運営に関する基準を満たした保育施設のことです。都道府県知事や市区町村長からの認可を得たうえで運営されています。
この認可保育所には、自治体が運営する公立保育所と民間企業が運営する私立保育所があります。
認可外保育所
認可外保育所とは、児童福祉施設最低基準を満たしていない保育施設のことです。認可保育所と違い、都道府県知事や市区町村長から認可を受けていません。
託児所やベビーホテルなどが該当し、中には夜間保育に対応している施設もあるのが特徴です。児童福祉施設最低基準を満たしていないからといって自由に運営できるわけではなく、厚生労働省の「認可外保育施設指導監督基準」にもとづいて運営しなければなりません。
認証保育所
認証保育所とは、東京都が定めた独自の認証基準を満たした保育施設のことです。東京という大都市特有の保育ニーズに応えるために設置されており、以下の実施が義務付けられています。
- 13時間以上の開所
- 0歳児保育の実施
認可保育所と違い、都道府県知事や市区町村長から認可を受けていないため、認可外保育所のひとつに含まれます。また、定員数や退所年齢によってA型・B型の2つの形態があります。
【認可・認可外・認証】それぞれの保育所の違い
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保育所といっても、施設によって定員や対象年齢、保育時間などが異なります。ここでは、保育所で働くうえで知っておきたい各施設の違いを一覧で確認しておきましょう。
施設 | 認可保育所 | 認可外保育所 | 認証保育所 |
---|---|---|---|
定員 | 20人以上 | 施設により異なる | A型:20~120人 B型:6~29人 |
対象年齢 | 0~5歳 | 0~5歳 | A型:0~5歳 B型:0~2歳 |
保育時間 | 11時間 | 規定なし | 13時間以上 |
施設の広さ | 乳幼児1人当たり 1.65平方メートル以上 |
乳幼児1人当たり 1.65平方メートル以上 |
乳幼児1人当たり 3.3平方メートル以上 |
職員の配置基準 | 0歳:3人につき1人以上 1~2歳:6人につき1人以上 3歳:20人につき1人以上 4歳以上:30人につき1人以上 |
認可保育所と同様 | 認可保育所と同様 |
このように、一覧にしてみるとそれぞれの保育所が具体的にどう違うのかがわかるでしょう。
なお、施設で働く保育士さんにとっては直接関係のないことですが、この3つの保育所はほかにも入園時の申し込み方法や保育料の徴収の仕方などにも違いがあるようです。
保育所で働く際に保育士資格は必要なの?
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保育所で働く場合、必ずしも保育士資格が必要となるわけではありません。認可保育所の場合、クラスを受け持つことはできませんが、資格がなくても保育補助として働くことが可能です。
認可外保育所や認証保育所の場合、施設で働いている職員の3分の1が保育士や看護師、准看護師の資格を持っていれば、資格を持っていなくても勤務することができます。
【認可・認可外・認証】それぞれの保育所で働くメリット
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ここでは、認可保育所・認可外保育所・認証保育所、それぞれの施設で働くメリットを確認しておきましょう。
認可保育所で働くメリット
認可保育所の場合、保育士の配置基準や閉所時間などが厳格に守られています。そのため、人手不足になったり、残業過多になったりすることが少ないです。
公立であっても私立であっても運営費は公費で賄われているため、保育士の育成にも力を入れやすいという特徴があります。
このようなことから、収入面や福利厚生などの待遇面で安定している保育所が多い傾向にあるようです。
認可外保育所で働くメリット
認可外保育所の場合、独自のカリキュラムを重視して運営しています。そのため、多くの施設で英語やリトミック、ダンスなど、施設によってさまざまな分野に力を入れているようです。
施設が力を入れている分野と自分の得意分野が一致している場合は、その能力を活かして働くことができるでしょう。
また、認可外保育所は託児所や院内保育、企業内保育所など、比較的小規模で運営している施設が多く、規模が小さい分、子どもも保育士さんの人数も少ない傾向にあります。そのため、子ども一人ひとりとじっくり関わりながら働くことができるでしょう。
認証保育所で働くメリット
認証保育所の場合、大都市特有の保育ニーズに応えるために保護者が送迎に便利な場所に設置されています。駅の近くに立地していることが多いので、通勤しやすいのが特徴です。
また、13時間以上開所しなければならないのでほとんどの保育所がシフト制を採用しています。そのため、自分の働き方に合わせてシフトを調整できる可能性があります。
認可・認可外・認証それぞれの違いを知って自分に合った保育所で働こう
認可保育所・認可外保育所・認証保育所は、すべて保育所であることは共通していますが、施設によって定員や対象年齢、保育時間などが異なります。
勤務する際のメリットも、施設によって違うので自分に合う働き方ができる保育所で働くことが大切です。
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